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舌下免疫療法

舌下免疫療法とは?

舌下免疫療法とは、「アレルギー症状を引き起こす原因物質(=アレルゲン)を少ない量から身体に慣れさせて、アレルギー反応が起こらないようにする治療」のことです。
花粉症といえば、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を抑えるための「対症治療」が一般的でした。一方、舌下免疫療法は、アレルゲンを直接身体に触れさせて慣れさせることで、そもそもの発症を抑えることを目指す治療法です。
舌下免疫療法は、2014年10月にスギ花粉に対する治療が、2015年11月にダニに対する治療が保険適用となった治療方法です。
舌下免疫療法は毎日、薬の服用が必要ですが、1日の治療にかかる手間はそれほどありません。
1日1回、舌の下に薬液を垂らします。(ダニ舌下錠:舌の下にお薬を置く)そのまま薬液を口の中でとどめておき、2分間(ダニ舌下錠は1分間)を過ぎたら薬液を飲み込みます。
その後、5分間はうがいや飲食は控えること、30分間は激しい運動やシャワーなど、血の循環が強く促進されるようなことは避ける必要がありますが、簡単に1回の服用を終えることができます。

舌下免疫のメリット・デメリット

メリット

  1. 治療を始めてから、定期的に薬をもらうために、医院に通うのみで自宅で治療ができる
  2. 1回の通院時間が短い(診察は基本的に経過のチェックのみ)
  3. 花粉症などのアレルギー性の病気を根本から改善させる可能性がある

デメリット

  1. 治療が、最低3年と、長期間にわたってしまう。つまり舌下免疫療法は、これまでの飲み薬のような対症療法でなく、体質を変えて根本的な改善を目標にした治療であるため、治療を長期間続ける必要があり、また薬を使用する必要があります。
  2. 舌下免疫治療を開始できる時期がある程度限られる。スギ花粉の飛散時期に始めることはできません。アレルギー物質である、スギ花粉の飛散量が増えるので、身体への吸収量が増えてしまうからです。
  3. 舌下免疫療法に対する患者さまのより深い理解が必要。アレルギー反応についてはもちろん、長期間にわたる治療が必要なため、なぜ舌下免疫療法をするのかというのを理解いただけなければ、治療に対するモチベーションが低下してしまう可能性があります。

治療の流れ

舌下免疫療法の治療の流れは、下記のような形になります。

1. 初回受診

  1. 舌下免疫療法を受けたい旨を受付に伝えてください。
  2. 今までアレルギー検査を受けておられなければ採血などにて検査を行い、アレルギーの原因を検査します。
  3. 舌下免疫療法について十分な説明を受けていただいた後、実際に薬を舌の下に滴下します。(ダニ舌下錠:舌の下にお薬を置く)
  4. 30分間医院内で経過を見た後、異常が見られない場合は、そのまま診察終了になります。もし、気分がすぐれない、身体の調子がおかしいなどありましたら、スタッフまでお伝えください。

3以降は、アレルギーの結果のあと、後日の診療となります。
3は、30分間の経過観察が必要となるため、当日早めの時間帯で予約をとってもらい受診となります。
3は、混雑状況によっては困難な場合もあります。(緊急時の対応が困難となるため)
※アレルギー結果によっては、適応とならない場合があります。
※スギ花粉症の舌下療法は6月から11月末までとなっております。
※12歳以上の方が対象となっていますが、まれに副作用で生命に危険を生じたりする場合があり、治療の危険性や緊急時の対応なども十分に理解していただくため、当院では20歳以上の方に治療を行っています。
※治療するかどうかをすぐに決められないときは、ゆっくり考えていただいて結構です。疑問点・不安に思った点などは、お気軽にお伝えください。

2. 初回受診後~2回目受診まで

初回受診の翌日からは、自宅での治療に移ります。まずは、2週間をかけて、舌下免疫療法の薬服用量を増やしていきます。(服薬の増量期)(薬の用量や、錠剤の数が増えるのではなく、有効成分の含有量を増やしていきます)
徐々に薬の量を増やし、2週間後に再度受診していただきます。その際に口の中に異常がないか、またのどや耳のかゆみ、のどの違和感などの症状が起こったりしていないかどうか検査します。
そこで問題が見られなければ維持量の舌下免疫療法の薬剤服用が開始になります。(服薬の維持期)

3. 2回目受診以降

2回目を受診していただいた以降は、4週間おきに患者さまから医院に受診していただきます。そこで毎回、口腔内の異常がないか等を確認させていただいて、次の4週間分の薬を処方させていただきます。
治療は最低でも3年間は継続してください。
舌下免疫療法を開始してから2年~2年半後に治療の作用を測定・判定し、それ以降も舌下免疫療法を継続するかどうかを医師との相談のうえで決定します。
この際の判断は、もちろん患者さまのご希望によっても変わります。ただ、合計で3~5年間継続することが望ましいとされています。
スギ花粉症の期間中は、花粉症が体感できるほどひどい場合には、今まで通りに内服や点鼻薬・点眼薬で治療します。

一部、服用方法で割愛されている部分がありますが、実際の服用手順は

  • A.すぎ花粉舌下液(シダトレン)の場合

    1日1回服用します。ディスペンサーのキャップをはずし、服用前にティッシュペーパーなどにポンプを1回プッシュして、薬液が出るか確認してください。大きく口を開け、舌の下に一度にその日の服用量をプッシュします(シダトレンは添加物として濃グリセリンを使用しているため、患者さまによっては、服用時にピリピリ感を感じることがあります。)舌の下に薬液を入れたまま2分間保持した後に飲み込んでください。その後5分間は、うがいや飲食をしないでください。

  • B.ダニ舌下錠(ミティキュア)の場合

    1日1回1錠服用します。ミシン目にそって、しっかりと折り曲げ、切り離してください。裏面の「はがす」部分からはがしてください。お薬がやわらかく、割れることがあるため、シートをはがさずに押し出さないでください。爪を立てずに指の腹で下から押して、お薬を取り出してください。欠けたり割れたりした場合、それらも一緒に服用してください。舌の下にお薬を置き、1分間保持した後、飲み込んでください。舌の下に置くとすぐ唾液で溶けてなくなりますが、唾液はすぐに飲み込まず、1分間舌の下に保持してください。その後5分間は、うがいや飲食をしないでください。